小社の 『記憶』 シリーズは7冊となった。 『村の記憶』 を出す時に《廃村》という語では村の人々を悲しませてしまうというので《記憶》という語を使用したのが切っ掛けだが、 元住人の方々からご注文をいただきながら思ったことが…
「イヤだと思うこと、 百箇条ほど挙げられるようになってください。 そうすると生き方にスタイルができてくる…」 私が地元の大学に頼まれて学生たちに話した《足許のパブリック》の一部である。 小林よしのり氏は 『戦争論』 でイ…
「ルーズベルトの頭に爆弾を落として大きなズベをこしらへます」 新刊 『ヒロシ君と戦争』 はアジア・太平洋戦争の真っ最中、 1942年から48年まで書かれた絵日記に注釈を付した総集編。 冒頭の文は昭和19年、 少年7歳の時…
新刊の 『北前の記憶』 は港の古老たちの聞き書きだが、 中にこんな話が出てくる。 「家の爺さんな弘化四年の生まれ。 寺子屋行ったがだと。 新聞でも《マーゼン、 マーゴ》いうて読んどんが。《さ、 何いうて読んどんがい》見る…
正座を長く続けられなくなった。 大切な儀式の途中、 誰もが正座を続けているのに私だけがゴソゴソと胡座になる。 突然死された新田二郎氏の通夜の席。 氏は 『幕末維新期の青春像』 の著者の一人。 亡くなる前日に出来たてのその…