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富山文学の黎明(一) 漢文小説『蛠洲餘珠』(巻上)を読む

高岡の漢学者、寺崎蛠洲の漢文小説『蛠洲餘珠』上巻。『始祖伝説「六治古」』は孝行息子、六治古の話。『毛佛翁』は坊主におちょくられ調子にのる下女の話。『蜃楼』は悪人の横恋慕で引き裂かれた夫婦が竜宮王の恩返しで救われる話。全17話を翻訳、解説する。

著 者:
磯部祐子・森賀一惠
定 価:
¥1100(税込:¥1188)
発行日:
2016.03.28
ISBN:
978-4-86627-005-0
判 型:
四六判
頁 数:
124 頁
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目次

まえがき 磯部祐子

第一章 『蛠洲餘珠』の作者
富山の学問環境と二人のアカデミックリーダー…2

第二章 『蛠洲餘珠』の出版
『蛠洲餘珠』は「小説」…8
『蛠洲餘珠』執筆の意図 ―正しい漢文を世に示したい―…10
蛠洲餘珠序 ―公刊は日本の漢文力向上のために―…11

第三章 『蛠洲餘珠』(巻上)を読む
蛠洲餘珠巻上目録
第一話 始祖伝説「六治古」 孝行息子にサケが恩返し…18
第二話 列婦 死をも恐れず操を守り抜いた女のはなし…24
第三話 繒賈 京商人、天明の大火に地獄を見る…29
第四話 某公子 遊郭遊びの悪ふざけ…33
第五話 百盲顛踣 けちな医者、祝儀を惜しんで盲人をなぶる…37
第六話 宇賀京輔 生き別れた夫婦、討ち入りの日に再会を果たす…42
第七話 狐二則 狐の話二つ…50
①狐の兔を横取りし、仕返しに人の子の死骸を食わされた下男のはなし…50
②狐をからかい、仕返しに蛇の卵を食わされた山伏のはなし…53
第八話 浴戶某女 尻軽な風呂屋の娘、嚇かされても何のその…56
第九話 婉童 貴人の粋な計らいで、寵童と御女中が晴れて夫婦に…59
第十話 鱔 恩を売ったつもりが、うなぎに馬鹿にされた下男のはなし…62
第十一話 毛佛翁 毛坊主におちょくられ調子に乗る下女のはなし…64
第十二話 画眉鳥 江戸の貴公子、画眉鳥に導かれ謎の美女との再会を果たす…67
第十三話 某貴紳 風流な貴人、洒落た趣向で客の肝をためす…84
第十四話 禿醫 居留守を隠そうと考えた苦心の策も風呂桶ころんで水泡に帰す…95
第十五話 茜姫 狐の化ける道具にされた姉の髑髏を取り戻す弟のはなし…100
第十六話 蜃樓 悪人の横恋慕で引き裂かれた夫婦、竜宮王の恩返しで救われる…104
第十七話 紅喞喞 脳の血で描いた画が動いて飛び出すという不思議な鳥のはなし…117

あとがき 森賀一惠…122


 

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