聞名寺物語
1290年(正応3)浄土真宗3代覚如に師事した願智坊が、美濃から飛騨(小坂・神岡)へ進み寺基をなした聞名寺。1468(応仁2)年には越中に進出、戦国乱世の何度かの退転を経て1551(天文20)年、現在の八尾町に移転した巨刹。中世の布教の様子について伝来の史資料を駆使してその史実を明らかにする。また当寺境内から練り回りの始まる「風の盆」おわら踊り、寺院建築についても詳しく生き生きと描く。30年をかけた執筆、200点余のカラー写真は見逃せない。
- 著 者:
- 霧野雅麿(住職)
- 定 価:
- ¥7000(税込:¥7700)
- 発行日:
- 2020.11.01
- ISBN:
- 978-4-86627-093-7
- 判 型:
- A4
- 頁 数:
- 584 頁
目次
巻頭言
飛騨聞名寺物語 1
はじめに 2
元寇の役光景
こどく(孤独) 3
願智坊
ぜんしんごぼう(善信御坊) 5
念仏弾圧/河野九門徒
であい(出会い) 9
覚如という人
りかい(理解) 11
覚如の教示/師弟の絆
おさか(小坂) 20
岩佐老の言葉/覚如・血脈法脈への努力/奥飛騨へ
たかはら(高原) 39
法話/「縁」/煩悩/唯我独尊と六波羅蜜行/
諸悪莫作/私のほとけ/おおらかな生き方
みてのまなか(御手の真中) 60
「還相」/礼拝/仏心を観る/名号の意味/
存在の意義「諦」
しゅうじしょう(執持抄) 86
大谷本願寺創立/執持鈔
なおきくみてら(名を聞く御寺) 95
てだてのおすがた(手立ての御姿) 98
康永の本尊/海への思い
「初代願智坊編」を書き終えて
たいどう(胎動) 110
善如と覚定/室町の時代相/照蓮寺との関係
越中聞名寺物語 129
こしじ(越路) 130
花井家/竹原本尊/小兵衛本尊
土/茂住/金森雑記
野積進出/安倍家文書
常蓮寺・寺号と記録
はとう(波濤) 162
江馬氏記録/飛騨伝来衆/風の盆余話
あらたなうねり(新たなうねり) 170
北陸の有力寺院/一向一揆と蓮如の動向
八尾移住/墓地境内旧配置図
八尾前山の事/斎藤・神保氏の制札
番衆記録
いしやま(石山) 194
顕如の苦悩/消息と感状/和平の事
ささのらん(佐々の乱) 207
北陸一揆つぶし/井波逃避行
あんどじょう(安土城) 218
秀吉禁制/金森添書/起請文
とうざいぶんぱ(東西分派) 227
青木の新蔵/宗派名/東西の確執/
両派の差異/寺院名簿/
顕如画像/准如の消息/講の資料/青山佐渡守
かくしきのせかい(格式の世界) 244
教団内の序列/建築上の差異/
本末記録(本行寺録)/檜のまな板
前田利光・利次・金森頼業/宗門改め
瑞泉寺の転派
国法と寺法/照蓮寺の台頭と摩擦
岷江記/歓喜寺
聞名寺苛め/過去帳/枕経・寺請証文
キリシタン状
島地の節音/減刑願い/真通寺の歴史
所属寺の確立/本家分家異姓/
徳円寺檀家の移籍
延享名簿/家系存続率/門徒の意味
伏見家/飢饉/又市
門徒の移動/屋号と姓/小井波
つちおと(槌音) 313
現本堂の再建
位階/院家昇進/由緒寺院として
明如上人讃/関係寺院表
運上綿寺院表/明治末寺明細表
八幡社と祭り/庄兵衛と町建て/寺内町談義
寺院の性格/本願寺の成立/傘理論
文化の担い手/迷信の分析
宗教法人法/某寺の例
門徒と住職の立場/土地への影響
他宗・他派寺院との比較
信仰とは何か/脅しと祟り/悩みの解決
寺院建築の効果/山田某女の話/ビハーラ
現本堂再建/大工について/七木の令
建設資金と募財帳
大工彫り/江畑四郎左衛門
彩色の技術/椿の欄間/石垣
内陣・荘厳/宮殿伝説/ご本尊/記録
はいぶつきしゃく(廃仏稀釈) 429
廃仏稀釈/共通語の問題/天皇観
神道と仏教
社格制度の発布/統合される諸神
キリスト教対策雑話
合寺令の実施とその余波/合寺の記録
明如上人巡錫
天井修復/各地の護寺制度/天狗の話
古鐘の事/現在の鐘と鐘撞堂記録
鐘撞堂建設挿話/現在の鐘誕生/
風の盆講中発願/ご門徒の資料各種
本堂物語 491
前本堂について/寛政三年の再建願書
椿欄間/榑板(くれいた)記録
語り部の翁/募財帳/材木の搬入
饅頭坂/太子流について
柴田新八郎/柴田系譜/釿始めの儀
佐々木嘉平氏談/柴田書簡
規矩尺/本堂伏せ図/いろいろな届書
八尾地搗きの歌
柱立て/鉄銹染め/銘木虹梁
大彫りの亀/落成の喜び
異質な構造(三本梏木・妻側のバネ)
石垣異聞/防災への努力
屋根雑談
昭和大修理/平成大修理(天井・金箔)
あとがき
信仰に関わる俗謡 569
後序 579
飛騨聞名寺物語 1
はじめに 2
元寇の役光景
こどく(孤独) 3
願智坊
ぜんしんごぼう(善信御坊) 5
念仏弾圧/河野九門徒
であい(出会い) 9
覚如という人
りかい(理解) 11
覚如の教示/師弟の絆
おさか(小坂) 20
岩佐老の言葉/覚如・血脈法脈への努力/奥飛騨へ
たかはら(高原) 39
法話/「縁」/煩悩/唯我独尊と六波羅蜜行/
諸悪莫作/私のほとけ/おおらかな生き方
みてのまなか(御手の真中) 60
「還相」/礼拝/仏心を観る/名号の意味/
存在の意義「諦」
しゅうじしょう(執持抄) 86
大谷本願寺創立/執持鈔
なおきくみてら(名を聞く御寺) 95
てだてのおすがた(手立ての御姿) 98
康永の本尊/海への思い
「初代願智坊編」を書き終えて
たいどう(胎動) 110
善如と覚定/室町の時代相/照蓮寺との関係
越中聞名寺物語 129
こしじ(越路) 130
花井家/竹原本尊/小兵衛本尊
土/茂住/金森雑記
野積進出/安倍家文書
常蓮寺・寺号と記録
はとう(波濤) 162
江馬氏記録/飛騨伝来衆/風の盆余話
あらたなうねり(新たなうねり) 170
北陸の有力寺院/一向一揆と蓮如の動向
八尾移住/墓地境内旧配置図
八尾前山の事/斎藤・神保氏の制札
番衆記録
いしやま(石山) 194
顕如の苦悩/消息と感状/和平の事
ささのらん(佐々の乱) 207
北陸一揆つぶし/井波逃避行
あんどじょう(安土城) 218
秀吉禁制/金森添書/起請文
とうざいぶんぱ(東西分派) 227
青木の新蔵/宗派名/東西の確執/
両派の差異/寺院名簿/
顕如画像/准如の消息/講の資料/青山佐渡守
かくしきのせかい(格式の世界) 244
教団内の序列/建築上の差異/
本末記録(本行寺録)/檜のまな板
前田利光・利次・金森頼業/宗門改め
瑞泉寺の転派
国法と寺法/照蓮寺の台頭と摩擦
岷江記/歓喜寺
聞名寺苛め/過去帳/枕経・寺請証文
キリシタン状
島地の節音/減刑願い/真通寺の歴史
所属寺の確立/本家分家異姓/
徳円寺檀家の移籍
延享名簿/家系存続率/門徒の意味
伏見家/飢饉/又市
門徒の移動/屋号と姓/小井波
つちおと(槌音) 313
現本堂の再建
位階/院家昇進/由緒寺院として
明如上人讃/関係寺院表
運上綿寺院表/明治末寺明細表
八幡社と祭り/庄兵衛と町建て/寺内町談義
寺院の性格/本願寺の成立/傘理論
文化の担い手/迷信の分析
宗教法人法/某寺の例
門徒と住職の立場/土地への影響
他宗・他派寺院との比較
信仰とは何か/脅しと祟り/悩みの解決
寺院建築の効果/山田某女の話/ビハーラ
現本堂再建/大工について/七木の令
建設資金と募財帳
大工彫り/江畑四郎左衛門
彩色の技術/椿の欄間/石垣
内陣・荘厳/宮殿伝説/ご本尊/記録
はいぶつきしゃく(廃仏稀釈) 429
廃仏稀釈/共通語の問題/天皇観
神道と仏教
社格制度の発布/統合される諸神
キリスト教対策雑話
合寺令の実施とその余波/合寺の記録
明如上人巡錫
天井修復/各地の護寺制度/天狗の話
古鐘の事/現在の鐘と鐘撞堂記録
鐘撞堂建設挿話/現在の鐘誕生/
風の盆講中発願/ご門徒の資料各種
本堂物語 491
前本堂について/寛政三年の再建願書
椿欄間/榑板(くれいた)記録
語り部の翁/募財帳/材木の搬入
饅頭坂/太子流について
柴田新八郎/柴田系譜/釿始めの儀
佐々木嘉平氏談/柴田書簡
規矩尺/本堂伏せ図/いろいろな届書
八尾地搗きの歌
柱立て/鉄銹染め/銘木虹梁
大彫りの亀/落成の喜び
異質な構造(三本梏木・妻側のバネ)
石垣異聞/防災への努力
屋根雑談
昭和大修理/平成大修理(天井・金箔)
あとがき
信仰に関わる俗謡 569
後序 579