新兵の入営
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今は消えた、かつての富山を探ろうと
古い頃の新聞記事を読んでいます。
この記事は明治末の富山日報の記事。
「昨朝七時富山連隊へ入営の新兵を見送りに行く。
夜来の時雨は晴れたが凩(こがらし)は中々に寒い。
社を出ると富山館方向から、連隊に行く腕社(人力車)が十四五台も続いてきた。
その大部分が壮丁(入営する成年男子)で頭髪をクリクリに刈り込んで何れも落ち付かぬ顔をしている。
その一行の先を縞毛布を着た小さなお爺が紫メレンス二幅の大きな旗を担いで重そうに走っている。
風がしたんで重いに違いない。
旗には東岩瀬町と記してあった。」
(以下略)
凄い! さすが東岩瀬町。
富山館は富山城鉄門前の2ノ丸にあった旅館。
富山69連隊に入営する若者を歓送迎しようと
昨夜は旅館で激励。
そして人力車を連ねたのは
当時の東岩瀬町が北前船で栄えていた証ですね。