富山の出版社 本づくりなら 桂書房

富山の小さな出版社「桂書房」。富山での自費出版、本づくりならお任せください。

過去の記事: 2015.10月

安王丸

カテゴリー:歴史探訪

天保8年、富山城内から古碑が発掘された。
この古碑には中央に『安王丸』右上に宝■元年と記しその左に3月18日と記してある。
この安王丸とは室町時代、鎌倉公方・足利持氏の子で
持氏は幕府と争い吉元(1442)年4月16日に結城城は落城。
兄春王丸とともに安王丸も捕らえられ、京都へ護送される途中、垂井の金蓮寺で斬首されたとされる。
安王丸11歳。墓は垂井の金蓮寺にあるという。
富山前田藩作事奉行・高沢昌忠はこの古碑を考証し、
宝■元年は宝徳元年(1449)であり足利氏由来の墓石であるとして
藩主の許可を得て大法寺に発掘の由来を記した笠石台石を設えて大法寺墓所に安置した。
後に石造物の研究家、京田良志氏がこの墓石を鑑定し、時代は更に遡り年号は貞和2年(1346)であるとした。
今年に入って富山城三ノ丸が発掘され来年も更に発掘が継続されるという。
富山は先の大戦で全壊し多くの史料も失われたが少しずつ歴史が見えてきている。
添付した写真は戦災で焼ける前の大法寺参道の景観である。

大法寺参道S

姫君の日常

カテゴリー:歴史探訪

殿様の家姫の日常を記した記事が、桂書房が採集した明治末の頃の新聞に乗っていました。

起床 午前6時
朝飯 午前7時  一汁
間食 午前10時 菓子
午飯  12時 一汁一菜 (焼魚又は煮魚)
間食 午後3時  菓子
夕飯 午後5時 一汁一菜 (焼魚又は煮魚)
御両親への伺候 (朝食前と就眠前)
入浴 冬季は3日に一回。夏季は毎日。
衣服 冬物は一月に一着取換え。夏物は五日ごとに取換え。
夜具 夏冬ともに大小にて一重。
運動 室内のみ。庭園に出るのは稀れ。
学習 4歳より手習い。成長するごとに読書。琴。花、その他技芸を習う。
居室 子女誕生とともに屋敷の四・五間数を定め、世帯道具を新調。
侍人 付人一名。乳母二名。

(一部添削してあります)

百歳万歳

カテゴリー:その他 新刊案内

「越中僧・薩摩開教の記憶」を執筆・刊行された飛鳥寛栗(あすか かんりつ)さんは

大正4年生まれで今年百歳。

本を読むと百歳の方が書かれた本とは決して思えません。

実にご立派です。

かくありたいと、ただただ尊敬申し上げる次第です。

越中僧_0001

飛鳥さんの略歴ですが浄土真宗本願寺派飛鳥山善興寺の前住職。

「棟方志功・越中ものがたり」の著者。

棟方志功とも親交がありました。

 

なお善興寺は古刹です。

寺の由緒は善興寺ホームページによれば、

「飛鳥朝の欽明天皇13年(552)に仏教は百済より伝えられました。

仏像を天皇より賜った蘇我氏の菩提寺、法興寺の第7世慧乗法師が、

諸国を巡錫するなかで越中国を訪れ、石動山の麓に勝地を選んで一宇を建立したことが始まりとされます。

霊亀2年(716)のことです。

のちに天台宗の勅願所として「飛鳥山善興寺」の号を賜り、石動山の三分一を功徳田としました。」

高岡市中田にお寺があります。

 

能登取材記

カテゴリー:その他

とある企画で能登珠洲の方に取材に行ってきました。

富山から珠洲までは、高岡から能越自動車道を輪島市まで走り、ここから全線無料化されたのと里山海道を走ります。

能越自動車道からのと里山海道はまだ未接続ですが、それでも珠洲まで3時間かかりませんでした。

能登珠洲市

能登の大きな問題は人口減少。

若者が金沢に流れ、町は高齢化が進んでいます。

特に珠洲市は能登半島の先端にあり高齢化が顕著で、日本の未来を先取りしています。

能登珠洲陶

珠洲といえば珠洲陶。珠洲焼資料館があります。

中世の北陸を代表する焼物です。

ちょうど窯焼き中でした。

能登E

廃線になったはずの「のと鉄道」はここだけ線路が残っています。

能登F

こうやって走るのですね。

恋路海岸の「奥のとトロッコ鉄道」足でごく270mの鉄道。

能登C

九十九湾にも行きました。

ここの「と海洋ふれあいセンター」は海の自然体験館です。

ミニ水族館ともいえるこのセンターは、九十九湾の磯で生活する多彩な生き物を知り、楽しむことができます。

能登A

また磯の観察路は、海の散歩が出き初めての体験でした。

能登にはかつては海が道でした。

ここに活路が見いだせないかと思いました。

能登の里山里海と能登の地域特性を組み合わせ6次産業そして7次産業。

更には観光を交えた10次産業とか。

新たなチャレンジが生まれる地域だと感じました。

 

 

 

べるもんた

カテゴリー:となみ野探検

城端線を走る観光列車「べるもんた」を城端で取材してきました。

一両編成ですが、となみ野に新風を吹き込むと思います。

べるもんた

 

ところで、今日は善徳寺境内は大賑わいでした。

毎日賑わうと良いですね。